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思い出

  • 2021/02/28(日) 19:10:00

ひな人形と花瓶

今年も小さなひな人形を飾った。
大好きなシスターの遺品で、手作り。
金屏風は自分で折り紙で作り、頂き物の敷物を敷いた。
このささやかな飾りの中に何人もの思い出が詰まっている。

敷物は何かのお祝いに友人のシスターが送ってくれた手編みの作品。
そのシスターは今、外国で奉仕をしている。
手前のヒヤシンスは、昨年、修道名のお祝いに頂いた鉢植から今年も咲いたもの。
菜の花は畑仕事をしているシスターからのお下がり。
その菜の花を挿した花瓶は、幼稚園の頃、遠くに引っ越す友達から貰った。

幼稚園の頃といえば、既に40年以上前のこと。
泣き虫だった私の数少ない友達がお別れにくれたのは、
この花瓶とビニールコーティングされた小箱。
そして自分で作った貼り絵だった。
きれいな紙の中心に小さく、船と漕ぎ手を描いたものだったと思う。
長い年月の間に箱は壊れ、絵も紛失してしまったが、
この花瓶は壊れることも失くすことも無く手元にある。

花瓶を見るたびに、その友を思う。
すっかり音信不通になってしまったから、今はどこでどうしていることか。
恐らくどこかで再会してもお互いに分からないだろうし、
友の方は姓も変わっているかもしれない。
・・・が、幼い日の私を支えてくれた友を思うと、
その出会いを与えて下さった創造主に対しての畏敬と感謝が湧いてくる。
今日までの人生に、数限りない出会いを準備してくれた神に感謝。

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