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ガラシア病院ホスピス10周年
- 2015/05/24(日) 16:48:14
昨日、ガラシア病院ホスピス開設10周年の講演会があった。
高名な先生をお招きして、ホスピスという施設を紹介するというもので、
はじめは人が集まるかどうか心配されたそうだけれど、
実際は椅子が足りなくなるくらいの大盛況だった。
ホスピス・・・と聞けば、
治癒の施しようのない人が、
最期を迎える・・・という暗いイメージが強いかもしれない。
しかし、実際は家庭的な温かな内装と
多彩なボランティアさんたちの活躍で、
明るく、気持ちの良い場所のようだ。
(私はまだお世話になっていないが)
治療のための医療はしない。
けれども痛みは徹底的に緩和し、
人生の終わりに思い残すことのないようにお手伝いをするところ。
これが、このたびの講演で私が理解したホスピスである。
ホスピスでライフワークを完成させた方や、
大好きな食べ物を味わった方、
最後までお風呂を楽しんだ方などのお話はとても後味の良いものだった。
ご遺族の体験談もあり、患者本人だけではなく、
看護する家族にも寄り添ってくれた・・・という部分が印象的だった。
その方は家族との別れが近づき、辛くてたまらなくなった時、
病院のチャペルで思い切り泣いたという。
時にはそこに行くまで、病院のスタッフ付き添ってもらったとのこと。
思わず自分が母を看取った頃のことを思い出した。
当時は(今もだけれど)ホスピスが普及しておらず、
普通の病院で最後を迎えたが、
やはり、私自身が辛くてたまらず、
近所の修道院の聖堂にお邪魔したことがある。
講演の中で先生もおっしゃっていた。
「病院にはチャペルが必要なんです」と。
一番辛いのは患者本人に違いない。
けれども、そばに居る家族も相当に辛い。
多くの人の心身の癒しのために働く人が、
もっと増えるように祈りつつ、会場を後にした。
Sr.ぱうろ
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Re: タイトルなし
一番辛いのは、自分の思いを言葉にすることも困難な患者様だと思いますが、ご家族の皆さまもお辛いことと思います。
お一人お一人に必要な力が与えられるようお祈りいたします。