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ごらんよ空の鳥を

  • 2011/06/15(水) 21:50:03

先週、「ごらんよ、空の鳥を」という芝居を観に行った。
アッシジの聖フランチェスコの物語。
聖フランチェスコといえば
「ブラザーサン・シスタームーン」「剣と十字架」「フランチェスコ」
などで映画化もされているし、書籍も多い。

大金持ちの跡継ぎ息子から清貧の修道士への転身はドラマチックで、
創作意欲をかきたてやすいのだろう。
先に挙げた三本の映画を既に見たので、
話の展開や出来事に目新しさは無かったが、
目の前で生身の役者が演じているだけにインパクトが強い。
心に残った台詞やシーンもたくさんある。

「自分のものなんて一つも無い。全ては神様のもの。」

このことに気がついたフランチェスコは、全てを手放して生まれ変わる。
また、まだ遊び人だった頃のフランチェスコが邪険に扱った病人に対して、
クララが手を貸すシーンも忘れられない。
重い皮膚病患者はフランチェスコには汚らしいものだったが、クララは言う。

「病気の人達は私たちの分まで苦しみを引き受けてくれているのじゃないかしら。
私達だって、いつ病気になるか分からないのよ。」
この通りの台詞ではなかったと思うが、
クララの言葉は大体このような内容だった。
ごく自然に病人に触れるクララが病人を癒すイエスと重なり、
とても美しいシーンだった。

ところどころ引用される聖書も絶妙で、
フランチェスコやクララがイエスの生き様に倣おうとしていることが、
ストレートに伝わって来る。
世間の風潮に揺れがちな私に、
大切なことを思い出させてくれる作品だった。

舞台全体の雰囲気も家庭的な感じで温かい。
劇団の皆さんありがとう!
この劇についてくわしくはこちら↓
http://www.swa-raj.com/freepage_22_1.html
これから京都や東京、名古屋でも公園があるとのこと。
おすすめです。

Sr.ぱうろ

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