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今年の死者の月
- 2010/11/06(土) 21:53:41
毎年11月が来ると、身近な死者たちを思い出す。
この世に生を受けて早○十○年。
もう人生も半ばに入ったので、
ずいぶん多くの人をお見送りした。
そして昨年の11月、自分の父親を見送ることになった。
思えばずいぶんと幸運な召され方だった。
83歳。
日本人男性の平均寿命より長生きし、
大して介護されることもなく、
ほんの数ヶ月寝込んだ後に去って行った。
妻に先立たれ娘たちも家を出て、
淋しい晩年だったに違いないが、
入院中は、ご近所の方や所属教会の神父さま、信者さん、
シスター方が入れ替わり立ち替わり訪ねて下さった。
10年前に洗礼を受けて、
「おれの葬式は教会でするんだ」と嬉しそうに話していた父。
夢が叶ったその日をどんな思いで迎えたのだろうか。
父の死に対して私は泣かなかった。
自分でも薄情だと思うほど冷静に受け止めていた。
しかし、葬儀に駆けつけてくれた姉妹(シスター)に抱きしめられた瞬間、
「私はこの姉妹と特別な絆で結ばれることを望みます」という
誓願式の姉妹代表の言葉が脳裏によみがえり、
涙が溢れて来た。
特別な絆で結ばれた姉妹が目の前に居る。
これからも、この霊的な家族が自分を支えてくれる。
その安心と喜びが涙となってこみ上げてきた。
Sr.ぱうろ
- 天国
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