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平和旬間 Sr.ぱうろ
- 2007/08/10(金) 11:40:09
8月6日~15日までの10日間を、日本のカトリック教会は「平和旬間」と呼ぶ。この期間は戦争を振り返り、平和を願う心を新たにするために、様々な行事が行われる。
先日、ささやかな活動(?)として、私たちも共同体の談話室で「ホタルの墓」のアニメを見た。空襲で母親を亡くし、父親も戦地で亡くなり、孤児となった兄と妹の物語である。
幼い妹は無邪気に自分の気持ち(雑炊は嫌だ、おかあちゃんの着物を売らないで、など)を言葉に出して、兄を困らせる。母親を恋しがって夜泣きする妹をおぶって外に出る兄。妹に食べさせるために泥棒をしてつかまり、殴られる兄。それでもどこまでも妹に優しい兄の姿は、本当に健気で涙なしには見られない。そのお兄ちゃんだって、まだ中学生くらいの少年なのだから。
一昨年だか、この物語をテレビドラマで見た。その時は松島菜々子さんが、二人を引き取って辛く当るおばさんの役をやっていた。子役の演技も素晴らしかった。見ている方はアニメ以上に悲しくなったけれど・・・。
これに関連して思い出すのは、黒柳徹子さんの「トットちゃんとトットちゃんたち」という本。これは徹子さんがユニセフ大使として、関わった子供たちのことを書いた本で、ここにも戦争や貧しさの中で必死に生きる子供たちのことが書かれている。今、不自由なく暮らしている私は本当に申し訳ない気持ちになった。どんな小さなことでも、何かこういう子供たちの為に出来ることをしてあげなければと思う。
恥ずかしい話だが、修道院に入るまでは、こんなことは考えもしなかった。自分の周りの世界が全てで、世界の痛みを学ぶどころか、存在を知ろうともしなかった。修道生活をすると、少し視野が広がるらしい。
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