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天国へのおみやげ

  • 2022/10/27(木) 20:51:49

我が家の創立時代を生きた第一期生のシスターが一人天国へ帰られた。
73年の奉献生活。
入会は18歳のときだったという。
様々な思い出を聞きながら、
優しさと厳しさが程よく備わった
「シスターの鑑」といった生き様が浮かび上がってきた。

通夜、葬儀と何人もの方が生前の思い出を語って下さった中に、
印象的なエピソードがある。

亡くなる少し前、
「天国へ行くってどうしてこんなに苦しいのかしら」と呟くシスターに
傍にいた別のシスターが
「きっと天国へ持ってゆくおみやげが重いのね」と答えたという。

天国へ持ってゆくおみやげ・・・!

なんと慰めと希望に満ちた言葉だろう。
おみやげ・・・という言葉には、なんともいえないワクワク感がある。
受け取った相手が驚いたり喜んだりする顔が目に浮かぶからだろうか。

シスターは誰におみやげをあげるのだろう。
天国に行ったら、きっとイエス様にお会いする。
先に亡くなった親兄弟やシスターたち、
そして聖母マリア、聖ヨゼフをはじめ、
生前のシスターを守護してくださった聖人たちも
シスターの帰りを待っていてくださったのではないだろうか。

こんなたくさんの方々に持ってゆくおみやげなら確かに重いだろう。
長きに渡って祈りと奉仕に励み、病の苦しみを捧げられたシスターを
天国の方々は笑顔でお迎えになったに違いない。

おかえりなさい・・・と。

ホスピスの特別食

  • 2022/10/19(水) 21:12:52

ホスピスに入院中のシスターの面会に行った。
ちょうどお昼が運ばれてきて感動!
今日は月に一度の特別食の日だったらしい。
ガラシア病院のホスピスでは毎月一回、季節の御膳が提供される。
美しく盛り付けられた食事に、その時期らしい折り紙が添えられる。
今月はリス。
そのリスには秋の七草を記した小さな短冊が挟んであった。
栗ご飯に茶碗蒸し、木の葉の形に切ったカボチャや梨など、
目にも楽しい素敵な食事。
見舞いに行った私も慰められた。

ホスピス特別食

移ろいゆく季節

  • 2022/10/09(日) 11:32:47

ぼんやりしていたら、早や10月!
2022年度も半分が過ぎてしまった。

ほんの数日前まで、あんなに暑かったのに、
昨日、一昨日あたりから急に涼しくなり、
今日は慌てて衣替え。
いつの間にか修道院の裏の畑ではコスモスが満開になっていた。

コスモスと聖母
(クリックすると拡大されます)

目先のことに追われて慌ててばかりいる今日この頃、
毎日のミサで唱えるこの言葉には
今まで以上に気持ちが入る。

主よ、憐み給え・・・。

そういえば、この言葉は今年の待降節から変わるのだった。
ミサの言葉が変化すると、また色々とうろたえるだろう。
それでも健康を支えられて、
慌てながらもなんとか過ごしていられることは幸せなことだ。

年齢のせいなのか、この頃、感謝すべきことに気が付きやすくなった。
自分自身の季節も移ろっている。