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人生いろいろ

  • 2019/08/19(月) 20:46:51

今年は訃報が多い。
今月もまた90代のシスターが旅立っていった。
通夜、葬儀では故人の経歴や思い出が出てくるが、
このシスターの思い出は
「英語であいさつ」と「編み物」らしい。

私はお元気な頃をよく知らないが、
老健の廊下で会うと何故か
「グッドモーニング」「カムヒヤー」などと声をかけられる。
これは他のシスターたちにとっても謎だったらしい。
どちらかというと英語とのつながりがピンと来ない雰囲気だったからだ。
通夜・葬儀にあたり、履歴書を見直したところ、
そのシスターはかつて進駐軍の施設で売店勤務をしていたのだという。
若いころの経験ってすごい・・・。

編み物に関しても私はこのシスターの作品を知らないが、
機械編みのセーターなどを作ってもらった人も多いらしい。
そういえば今よりももう少しお元気な頃
「今日の予定は何ですか」と聞いたところ、
「今日の予定は・・・編み物 !」と言われたことがあった。
その頃には既に認知症気味で、編み物はしていなかったのだが・・・。
シスターの作品、見てみたかったな。

年をとり、心身が天国に近づくと
若いころの経験や心の奥にしまっていたものなどが出てくるような気がする。
30年、40年の後、私は何を話し、何をしようとしているだろう。
そして通夜、葬儀ではどのような人生を語られるのだろう。
先輩方が旅立つたびに、そんなことを考える。

作ってみた

  • 2019/08/11(日) 09:01:23

無性に何かを作りたくなる時がある。
そして作り始めると一つでは済まず、
気が済むまで同じものをいくつも作ってしまう。
折り紙のシスターは今までいくつ作ったかわからない。

さらに新しい作品にチャレンジしたくなる時期というのがあり、
資料を片手に新作の研究をする。
こうして今回の作品が誕生した。
もう何年も前にネット上で見つけた十字架のストラップ。
材料は高価なスワロフスキーではなく、
安価なガラスビーズ。
色もお手本とは変えている。

十字架ストラップ

背景が白いので少しわかりにくいかもしれない。
結構めんどうくさくて、最初の作品(茶系)は、
途中休憩をはさんで三時間以上かかった。
慣れればもっと早くできるだろうと、第二、第三も作ったが、
糸を通す順番に悩んだりして、まだまだ時間がかかっている。

創立者のことば

  • 2019/08/04(日) 10:35:36

今年も8月がやってきた。
この時期は戦争について考える行事や番組が多いが、
私たちの会は「終戦記念日」が「創立記念日」でもある。
それはその日に修道会としての認可を受けたからだが、
考えてみたら戦争が無ければ、私たちの会は無かったかもしれない。
戦後、心のよりどころを求めて多くの人が教会を訪れた。
そんな中で猫の手も借りたいほどの司祭たちの助け手として
私たちの会が生まれたのだから。

さて、今日は聖ヴィアンネ司祭のお祝い日。
教区司祭の守護者である聖ヴィアンネは、
私たちが特別に祈りを捧げる聖人でもある。
この方のエピソードで私が特に心惹かれるのは、
決して学業面で優秀では無かったというところ。
福者中浦ジュリアンもそうだが、
いわゆる優秀な人ではなかったけれど
司祭として誠実に使命を全うした人に憧れる。

私たちの創立者のことばに
「仕事は何もできなくてもいいから、良い修道者になってほしい」
というものがある。
私はこのことばが好きだ。
これは裏を返せば
「仕事ができても良い修道者とは限らない」ということ。
ではどんな修道者が「良い」のだろうか。
聖ヴィアンネや福者中浦ジュリアンのことを思う時、
「謙虚で誠実で人々のために自分を捨てられる信仰の人」
という人物像が浮かんでくる。
自分ではなくイエス御自身が働いてくださるような霊的生活を
送ってこそ、良い司祭、良い修道者になれるように思う。

「仕事は何もできなくても良いから、良い修道者になってほしい」