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忘れられない言葉

  • 2014/12/25(木) 14:16:32

大昔、高校生の頃に聞いた牧師さんの言葉が印象に残っている。

「人は本当に大切なことのためには、いくらでも時間を作れる」

私が行っていたプロテスタントの学校では、
毎年一回、全校生徒が教会に行かなければいけない週があった。
「宗教強調週間」という。
それで私も部活動の先輩と一緒に、
学校の先生が所属している教会に行った。

その時の牧師先生の説教の冒頭にこの言葉があった。
「クリスチャンではない人に
『一度、教会に行ってみたい』と言われることがありますが、
ほとんどの人が忙しがって、本当に来る人は滅多に居ません(苦笑い)。
でも、人間は本当に大切だと思うことのためには
いくらでも時間を作れるものです。」
説教の中味がどんな内容だったのかは、
さっぱり忘れてしまったけれど、ここだけは良く覚えている。

さて、昨日。
クリスマスイブのミサは、修道院も近くの教会も、多くの人で溢れていた。
年末で誰もが忙しいに違いないのに、
一年に一度しかないクリスマスのミサを大切に思う方々が。

・・・本当に大切なことのためには、いくらでも時間を作れる。

確かに・・・。



Sr.ぱうろ

御降誕おめでとうございます

  • 2014/12/24(水) 19:00:00

すべての人を照らすまことの光があって、世に来た。
(ヨハネによる福音書1.9  1954年改訳版聖書より)

最も貧しい所にお生まれになった幼児は、すべての人を照らす光。
はるかな昔、高校の先生から聞いた言葉を思い出す。
「『オオカミは生きろ、豚は死ね』ではありません。
『オオカミも生きろ、豚も生きろ』なのです。」

すべての人の心に光が灯されるよう願って…。
どうぞ、良いクリスマスを。

御子さま2014

Sr.ぱうろ

馬小屋

  • 2014/12/19(金) 21:05:52

こちらは馬小屋のひとつ。

降誕を前に院内のあちらこちらに馬小屋の飾りが登場する。
これは表玄関のホールに飾られたもの。
素朴な木彫りのセットなので、緑の枝や南天の実などをあしらって
森の雰囲気にしてみた。

馬小屋

他にも談話室、玄関、聖堂などに馬小屋セットが登場する。
それぞれ個性があるので、完成したら見に行かなくては・・・。

御降誕まであと5日。



Sr.ぱうろ

待降節の台所

  • 2014/12/16(火) 21:54:19

12月ともなれば修道院も慌ただしい。
最近特に忙しいのは台所だと思う。
日々、誰かがケーキを焼いている。
考えてみたら、はるか昔の入会前、
修道院=焼き菓子
…みたいなイメージを持っていた気がする。

確かに上手なシスターがたくさん居て、
一年の間にお世話になった方々に贈ったり、
クリスマスプレゼントにするべく大量のケーキが生産されている。
私はといえば、時々簡単な(素人でも出来る)作業を手伝いに行き、
失敗作(といっても味は悪くない。見た目がまずいだけ)の味見をしていた。
(ちょっと太ったかも!?)

焼きあがった大量のケーキが並ぶ様は壮観。
まさに売るほどあるケーキだけれど、もれなくどこかに旅立って行くらしい。
贈られた人の舌と胃袋に幸せを運ぶために。

ケーキ焼き、馬小屋の飾り付け、聖歌の練習・・・。
個人的にはクリスマスカードの製作。
こんな感じでクリスマスを迎えるべく突っ走る毎日である。

Sr.ぱうろ

朝日は昇りて

  • 2014/12/09(火) 17:28:40

今年も待降節がやってきた。
これからクリスマスに向かって、日照時間が短くなってゆく。
朝の祈りが始まるのは夜明け前で、ミサが終わると窓の向こうに朝日が見える。

朝日

朝日を見るたびに思い出す歌がある。

朝日はのぼりて世を照らせり。暗きに住む人、来たりあおげ。

高校時代、プロテスタント系の学校で歌った待降節の賛美歌。
その頃は知らなかったけれど12月25日は、古代ローマでは太陽神の祭りをする日だったという。
しかしキリスト教徒たちは、キリストこそ自分たちを照らす太陽だと、降誕を祝うようになった。

朝日を見ると思いだすもうひとつのことが、亡くなったあるシスターのこと。
彼女はお日さん(おしさんと発音する)が大好きで、暇さえあれば日向ぼっこ(しなたぼっこ)をしていた。
東京の下町出身で「ひ」を「し」と発音するのが面白く、皆が真似をして笑っていたおかげで忘れ難い。
そのシスターによれば「朝日(あさし)が昇る頃のお日さん(おしさん)が一番良い」のだとか。

時には朝日を浴びて、我らの太陽キリストの光を思い起こそう。



Sr.ぱうろ