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川沿いの村へ

  • 2013/09/09(月) 21:44:46

夜明け前、まだ暗いうちに修道院を出た。
常夏の地とはいえ寒い。
陽が昇る前は、しんしんと冷える。
車で一時間半ほど走り、川のほとりに到着。
川の向こうから昇ってくる太陽が美しい。
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ここはアマゾンの支流のひとつ。
向こう岸に親しいパードレ(司祭)の司牧する小教区がある。
小教区といっても70の共同体がある広い地域で、
パードレは猫の手も借りたい忙しさらしい。

こちらは古い聖堂。
隣に新しい聖堂を建設中。
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すぐ近くの道端にはなんとバッファローが居た!
じーっとこちらを見ているけど動く気配はない。
笑ってしまう程のんびりしている。
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パードレは私たちを見ると開口一番
「サヨナラ! 」
一応、日本語で歓迎の気持ちを伝えたかったらしい。
失礼ながら笑ってしまった。
せめて「アリガトウ」か「コンバンハ」にして欲しいところだ。

とはいえ、このたくましくて快活なパードレのおかげで、
私たちは貴重な一日を過ごさせていただいた。
ミサ後、少し奥に入ったところの聖堂でもう一つのミサに与る。
ベールを被ったシスターは珍しいらしく、みんなに歓迎された。
その共同体の少女たち15~6人に修道会の紹介をする機会も頂いた。
田舎の子らしく皆素直で屈託が無い。
こんな子たちがシスターになってくれたらいいなあ。

話はそれるが、このノリは我が百合学院の児童生徒にも通じるものがある。
百合の子たちも素直で人懐っこくて可愛らしい。
そうかと思うと意外に鋭い視点を持っていて感心させられる。
私が男性だったら是非、百合の卒業生をお嫁さんにしたい。

その後、パードレと一緒に村の中を周り、
病人訪問をしたり家々を訪ねたりした。
この辺りの家は本当に簡素な作りで貧しい。
湿地の上に建った家もある。
最後に訪れた家は細い橋の先にあった。
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橋と言っても角材を渡しただけのもので、正直怖い。
運動神経に自信のない私としては勘弁して欲しかったのだが、
渡り始めたら最後まで渡り、しかも同じ橋を戻らなければ帰れない。
この数分で少し痩せたのではないだろうか。

一緒に行ったシスターは、こんなところで宣教するのが夢だと言う。
確かに人は素朴で温かい。
でもあの橋はやっぱり怖いのだった。

Sr.ぱうろ