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マリア様がやってきた
- 2013/08/27(火) 19:25:55
ある晩のこと、ミサに与っていたら外でものすごい花火の音。
こちらの人は嬉しいことがあると花火(音だけ)をあげる。
サッカーの試合でブラジルがゴールを決めたり、
勝ったりすると、あちこちから花火の音が響き渡る。
ところが今回の花火は花火というにはあまりにも凄まじく、
一瞬「まさか破壊的なデモ集団がこんな田舎にまで来た?」と思い、
「私の人生はこんなところで終わるのか…???」と青ざめてしまった。
外を見ると暗がりの中に、司祭らしき人を従えたマリア像が通って行く…。
なんと凄まじい轟音はマリア様のお通りを知らせる花火。
このマリア様はブラジル中を巡礼しているそうで、
一週間ずつ地元の教会に滞在されるとのこと。
この出来ごとの一週間後、私たちの教会にマリア様がいらっしゃった。
花のおみこしに乗ったマリア様は、まず車で地域を一周。
途中、通り道には家の外にマリア像や花を飾ってお迎えしている信者さんたちも…。
みんなマリア様が大好きなんだ。
かっこいい修道士さんたちに守られて教会に到着したマリア様。
今週はこの教会のある地域で家々を訪問するという。
いずれ私たちの幼稚園にもいらっしゃるとのこと。
修道士さんたちの典礼はグレゴリアンでとても厳か。
こちらの教会ではアカペラやギターでフォークな感じの歌が多いので、
久々に静かな雰囲気に浸れた。
教会に飾られたマリア様↓
マリア様を守る騎士のような修道士さんたち
胸の十字架は処女マリアの純潔を表す白とキリストの血の赤だそう。
どこにでも行かれるようにブーツを履いている。
↓
Sr.ぱうろ
ブラジル修道院の庭
- 2013/08/23(金) 23:45:06
いかにも南国風なこの木は「アサイー」
このあたりにしか無いらしく、
黒くてブルーベリーくらいの大きさの実がなっている。
加工はややこしいらしいけれど、
赤紫のヨーグルト状にしたものに砂糖を混ぜたりして食べる。
(そのものにはあまり味が無い)
「アサイー」を「サイール(出る)」にかけて、
これを食べた人はパラ州(今住んでいるところ)から出ないと言われているらしい。
この写真は修道院の庭のアサイーだけれど、
木が細くて高いので私たちには収穫不可能。
アサイー取りのおじさんが買い取りにやって来る。
こちらは私たちの修道院を守ってくれる犬のカナ(手前)とサクラ(奥)。
私はもともと犬が苦手だった。
今は平気になってきたけれど、どの犬も大丈夫というわけにはいかない。
特にこの子たちは体や口が大きいので、
最初から触ることは出来なかったけれど、
カナが私の前でコロンとお腹を向けてひっくり返って見せたので、
今は庭掃除の後でいい子いい子することにしている。
ちなみにこの辺りはやたらと犬が多い。
街を歩いても「野良」だか「飼い」だか分からない犬がぞろぞろ居る。
「人の数ほど犬が居る」と言われているそうだ。
犬嫌いには悪夢のような土地だけれど、
どの犬もむやみに吠えたり襲って来たりはしない。
賢いなあ。
Sr.ぱうろ
ご聖体・・・
- 2013/08/20(火) 02:21:20
郵便局に行った帰り、近くの教会から聖歌が聞こえてきた。
同行していたシスターによると、
そこでは毎月19日に「聖ヨゼフのノヴェナ」があるという。
せっかくだからと覗いてみるといっぱいの人!
二階、三階まで人が居て、聖堂の入り口まで溢れている。
見ると皆、祭壇とは違うところを見つめている。
なんと、ご聖体を掲げた司祭と侍者たちが聖堂内を練り歩いていた。
会衆はご聖体が近くに来ると手で触れたり、
ご絵などを触れさせたりしている。
目の前の席の女性は泣いているようだった。
「あ、あの人泣いてる~」なんて思っていたにもかかわらず、
いざご聖体が目の前に来て、自分の手で触れてみたら
私も泣いてしまった…!!!
本当に目の前に…。
まさに「顔と顔を合わせ」るような距離だったのだから。
行列を見送りながら
「ああイエス様が人々の間を歩いていらっしゃる」と思った。
その様子が先日、大群衆の中を通られた教皇さまの姿と重なった。
視覚は「言葉」よりも早く強烈に心に響く。
以前、宗教の授業をしていた時も言葉による説明より
絵や御像を見せるほうが生徒の反応が良かったことを思い出した。
思いがけない恵みの体験。
私は今日、この手でイエスに触れた…!
↑
(ノヴェナの中で聖体拝領に向かう人々)
Sr.ぱうろ
地球の裏側でも
- 2013/08/16(金) 21:18:46
12時間遅れで8月15日がやってきた。
終戦記念日で聖母被昇天の祭日で我が家の創立記念日。
ブラジルで日本の終戦記念日は大した話題にならないし、
被昇天の祭日は18日(日)に祝うらしい(祭日は日曜日にずらすらしい)けれど、
創立記念日は変わらない。
なのでしきたり(?)通り、聖堂には空き缶に草花を活け、
前夜の食事は雑炊を食べた。
(創立時代の貧しさを忘れないため)
この雑炊が思い切りブラジル風味で、
豆の入った赤いスープにパサパサの米。
これはこれで良かったと思う。
当日はお祝いだから料理上手なシスターが腕をふるった。
海苔巻、てんぷら、そうめん、ふくれ饅頭。
海苔やそうめん、あんこは日本からのお土産を温存していたもの。
それ以外の材料は現地調達可。
海苔巻の中味は卵とキュウリとカニかまぼこ。
卵とキュウリはともかく、カニかまが売られているのは意外だけれど、
日系人の多い土地柄か日本のものも結構あるのだ。
インスタントラーメンだってスーパーにいっぱい並んでいる。
(ただし味はトマト、フェジョン、肉など)
ふくれ饅頭は創立者の好物。
長崎の信者達がお祝い日に作るらしい。
(長崎でも地域差があるようだけど)
ブラジルの共同体には長崎出身者が二人も居るので、
立派なふくれ饅頭を頂くことが出来た。
すごいのは饅頭の下に敷く木の葉。
饅頭の下にこれが無いと蒸した後が大変だ。
大きさが合えば何でも良いというわけじゃない。
熱に耐えられるものでなければならない。
今回使われたのはなんとバナナの葉!
さすがブラジル。
そして全く違和感が無かった。
我らが料理長すごすぎる!!!
(ふくれ饅頭のことは以前も書いています⇒http://josephosaka.blog111.fc2.com/blog-entry-386.html)
こちらは創立記念日の飾り付けをした聖堂の様子。
残念ながら草花は夜になったらしぼんでしまった。
Sr.ぱうろ
You are my life !!!
- 2013/08/10(土) 23:59:34
昨夜、ワールドユースデイに行った若者たちが、
分かち合いをしてくれた。
その時の写真は上手にスライドショーにしていて、
BGMまでついていた。
そのBGMはワールドユースデイのミサで使われていた曲。
サビの部分は私にも聞き取れる簡単な英語。
Jesus Christ.
you are my life.
Allelujah Allelujah!!!
テレビでミサの中継を見ながら
いい曲だなあ…と、しみじみ聴き入っていた。
残念ながら語学力に問題があるため、
サビの部分しか聞き取れない。
とりあえずYou Tubeを探してみた。
映像とともに聞いていたら泣けてきてしまった。
私がどこに居てもあの方はそばにいらっしゃる。
たとえ説教の言葉が理解できなくても、
ミサ中、余計なことばかり考えていても、
ご聖体となって私の中に来て下さる。
私の心がどんなに浮気者でも
あの方は私から離れることなく見守っていて下さるのだ。
限りなく大きな愛を持って。
Sr.ぱうろ
※その後さらに調べたところ
歌詞の真ん中は伊・西・仏の三ヶ国語が使われていることが判明。
そりゃあ聞き取れない筈だ…。(>_<)
- 祈
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幼子のように・・・
- 2013/08/04(日) 23:18:39
小さな子供たちはワケも分からずミサに与っている。
ワケが分からないので退屈してしまう。
静かに座ってはいるけれど、あっち見、こっち見、
さらにお母さんや兄弟にちょっかいを出したりする。
そんな小さな子供のひとりが後ろを見た。
幸か不幸か私と目が合う。
…かわいい。
私も振り向いたその男の子に笑いかけ、ひそかに手を振る…。
男の子もにこにこしながら椅子に隠れたり、
顔を出したりしている。
ますますかわいい!!!
実は私の状況も限りなくその子に近い。
ミサの流れから「今はこれを言っている筈」と推測し、
人名、地名、知っているわずかの単語から朗読箇所を予想する。
しかし説教となるともうお手上げだ。
どんなに情熱的に語られても意味のある言葉に聞こえないので、
眼はあっち見、こっち見。
内心では
「早く終わらないかなあ。日本語の字幕でも出ないかなあ」
などと余計なことを考えている。
ミサ中、無言の会話をしていた私とその小さな男の子は、
ミサ後、満面の笑顔で手を振り合った。
主は言われた。幼児のようにならないと天の国には入れないと。
私はああいううやんちゃな子ほど、
将来は司祭、修道者、教会役員などの立派な奉仕者になれると思っている。
さて私たちの将来やいかに!?
Sr.ぱうろ
感動冷めやらず
- 2013/08/02(金) 02:06:05
一昨日の明け方、
ワールドユースデイに行ったブラジル人のシスターと志願者が帰って来た。
開口一番の報告は
「松浦司教様にお会いした!!!」だったらしい。
一週間の間に台湾、韓国、ベトナム、ボリビアなどなど様々な国の青年と交流し、
最後の最後、地下鉄で移動するときに日本の青年たちに会ったのだという。
そしてちゃっかり司教様とツーショット写真を撮ってきた。
300万もの人々の中で会うなんて奇跡以外のなんでもない。
とにかくすごい人で、
ついに教皇さまの近くには行かれなかったけれど、
二回ほど近くを通り過ぎられたそうだ。
私たちはテレビで見ていたけれど、
現地の人たちと気持ちは同じ。
この一週間、本当にたくさんの人が
「教皇さまにお会いしたい」という気持ちでつながっていたのだ。
13年前、バチカンで一般謁見に与ったことを思い出す。
その時はサン・ピエトロ広場にいっばいの人が、
ヨハネ・パウロ二世にお会いしたい一心で集まっていた。
私たちのすぐ後ろには別の国のグループが居て、
私が椅子に乗ろうとしたら、
ひとりのおばさんが手を貸してくれた。
その時、国も文化も言葉も違うけれど、
このおばさんも同じ気持ちで居るんだなあと感じた。
この前のテレビのおばさんは
「パパフランシスコ、マラビリョーサ!(すばらしい)」
と叫んでいたけれど、教皇様という存在そのものも素晴らしい。
Sr.ぱうろ
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