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ミサのお話
- 2012/07/09(月) 10:44:00
百合のバザーは日曜日。
だからその日のミサに与れない人のために、
前日の夕方に学院内でミサを行う。
今年は小学校の校長が神父様なので司式して下さった。
そのお説教の中で心に響くお話を聞いたので、
忘れないうちに書き留めておきたい。
昔、インドに一人の水汲み男が居た。
彼は毎日、ふたつの水瓶に水を満たし、
棒で左右に担いで、
坂の上にある主人の屋敷に運ぶ。
ところがある時、屋敷について左側の水瓶を見ると、
水が半分しか無い。
左側の水瓶にはヒビが入って、
そこから半分の水がこぼれてしまっていたのだ。
水瓶は水汲み男に頭を下げた。
「ごめんなさい。私なんて壊れて死んでしまった方が良い」
しかし男は
「お前のおかげで半分は水を運ぶことが出来るのだから…」と
水瓶を慰めた。
そしてそれからも男は同じ二つの水瓶で水を運び続けた。
いつも満杯の水を運べる右の水瓶は得意顔。
そして一年後。
男が坂を登り切って水を運んできた道を振り向くと、
道の左側には美しい花々が咲いている。
男は左の水瓶に言った。
「ごらん、お前から水がこぼれたお陰で花が咲いたのだ。
お前にヒビが入っているのを知った時、
私はこれをなんとか役立てられないかと思った。
そこでご主人さまを喜ばせるために、
道の左に花の種を撒いたのだよ。」
地面が乾きがちな場所だから
自然に花が咲き乱れることは無い。
美しい花は、
左の水瓶のひび割れがあればこそ咲くことが出来たのだった。
…細かいところは間違っているかもしれないが、
おおむねこのような物語だった。
Sr.ぱうろ
- 祈
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