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変われば変わる

  • 2011/01/10(月) 17:46:41

友人の訃報ショックで、しみじみ感じたこと。

人間、先のことは本当にわからないなあ。

とても明るくて健康な人だったから、
こんなに早く亡くなるなんて想像もできなかった。

でも、それを言ったら私だって。

もし中高生時代の私が今の私を見たら、
どんなにびっくりするだろう。
シスターのくせに仏教の話をし、
「授業と関係の無い質問」にも、
楽しげに応えている自分。
真面目で堅物だった当時の私は、
思わず白い目を向けてしまいそうだ。

二十代の私は、
結婚していないことにショックを受け、
しかもシスターなことに動揺し、
それはそれはがっかりするに違いない。
「やっぱり失恋したんだ」
「もうおしゃれな服も化粧もダメじゃん」
「一生懸命ためた貯金はどうなったの?」
「なんで関西で暮らしているの?」
「大体、どうして洗礼を受けたの?どうして?どうしてっっ?」
…漠然とながら夢に見ていた未来像が何もかもぶち壊しになり、
あり得ない場所であり得ない仕事をしている私。
当時の私が知ったら、もう人生が嫌になってしまうところだった。

でも、過去のどの時代の私にしても、
現在の私と人生やキリスト教について語りあったなら、
確実に尊敬のまなざしを向けるだろう。
毎日、キレイでおいしい弁当を仕込み、
編み物までしてしまう自分をかっこいいと思うだろう。

見た目では20代の自分には到底勝てないが、
知性や人間性の上では、今まで生きてきた中で最高だと思う。
(あくまでも自分比です。念のため)
こんなに日々を楽しく暮らしていたことは無い。
数々のチャレンジが人生を豊かにしてくれた。
この上、年齢とともに謙虚さが身につけば言うことなし。

トラピストの司祭トマス・マートンの日記にこのような一節があった。
「10年前の自分と今の自分はまるで別人だ。見た目以外は」

私もそう思う。
10年前の自分と今の自分はまるで別人。
自分がこのような未来を生きているとは夢にも思わなかった。

Sr.ぱうろ