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百合学院中学・高校のクリスマス

  • 2010/12/18(土) 21:14:27

今日は朝から忙しかったが、
午後も充実していた。
遅い昼食を5分で済ませ、
百合学院中高セシリアホールへダッシュ。

今年のクリスマスは私の教えた子たちが活躍するので、
見逃すわけにはいかない。
まずはアンサンブル部の美しい演奏でスタート。
そして高校二年CEコースの聖劇。
普通、クリスマスの聖劇と言えば御降誕だが、
我が家の場合は一味違う。
一昨年は「姦通の女」
去年は「パウロの回心」
そして今年は「マタイの召命」

ローマ帝国の支配下にあるユダヤにあって、
帝国に払う税金を取り立てる徴税人は、
同じユダヤ人から裏切り者として嫌われていた。
お金だけが友達。
だから不正な取り立ても得意。
余計に取り立てたお金は自分のふところへ…。
こうしてますます嫌われる。
その徴税人だったマタイが、
いつものように徴税所に居ると、イエスが通りかかった。
そして一言。

「私についてきなさい」

マタイはすぐにイエスに従った。

聖書はマタイがどのような受け答えをしたのか、
それまでどのような状況があったのか、
何も書いていない。
しかし彼の心持は充分に想像で補うことが出来る。
イエスは淋しい人、虐げられている人、罪人の味方だった。
それまで人の優しさに触れることがなかった人々にとって、
イエスとの出会いはまさに福音(良い知らせ)だったのだ。
聖劇ではそのあたりの状況も分かるように
セリフを付け足して演じていた。

聖劇に続いて各学年のテーマ発表が行われた。
テーマはどれも社会問題に関するもの。
その中で心に残った言葉がある。

「私たちは微力ですが、無力ではありません。」

マザー・テレサもこのような言葉を残している。
「私たちのすることは大海の中の一滴に過ぎないかもしれません。
でもその一滴が集まって大海となるのです。」
小さなことでも何かをすれば、その積み重ねが世界を変える力となるのだ。

最後に行われた言葉の祭儀では、
聖歌隊が透き通るような美しい声を聴かせてくれた。
アヴェ・ヴェルム・コルプスを聴いた時は、
正直、鳥肌が立った。

忙しかったがとても良い一日だった。
がんばった生徒たちが良いクリスマスを迎え、
新しい年にさらなる恵みを頂けるよう、心から祈る。

Sr.ぱうろ