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主の祈り再発見
- 2009/06/25(木) 09:30:35
授業で「祈り」の話をしようと思い、
ここしばらく「主の祈り」を射祷のように繰り返していた。
「天におられる私たちの父よ・・・天におられる私たちの父よ・・・」
もう数限りなく唱えてきている主の祈りだけれど、
じっくり味わうと意外な発見がある。
「主の祈り」は一人称複数形。
だから自分ひとりのための祈りではない。
どの部分をとっても「私たちの、私たちを」と言う。
もしここから「たち」を取ったら、全く別のものになってしまう。
「天におられる私の父よ」と言えば、
亡くなった自分の父親に語りかけているように聞こえる。
「私の日ごとの糧を今日もお与えください」と言うと、
私だけが食べられれば良いみたいだ。
「私の罪をお赦し下さい。私も人を赦します。」
赦し、赦されるのが自分だけでは、世界の平和は遠いだろう。
「主の祈り」はすべての人の幸福を願うために作られているのかもしれない。
「私たち」の中に身内や親しい人だけではなく、
遠くで苦しんでいる人や苦手な人まで入れられるのなら、
その人の中には確かに「御国」が来ると思う。
Sr.ぱうろ
- 祈
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悼む人
- 2009/06/20(土) 21:56:33
直木賞作品『悼む人』を借りた。
新聞や週刊誌で知った人々の死を訪ね歩いて、
死者を悼む青年の物語。
不慮の事故や事件に遭って亡くなった人。
誰にも看取られず孤独のうちに旅立った人。
そんな人々が亡くなった場所を訪れては、
「その人は誰に愛され、誰を愛し、どんなことで感謝されたのか」
と、その人の生前の話を聴いて悼む。
そして、こういうかけがえの無い人が居たということを記憶する。
どんな死に方をしたとか、何が原因だったのかとかではなくて、
あくまでもその人の価値ある人生を悼む。
どんな評判の悪い死者に対しても、わけへだてはない。
彼は、死者が
「愛した人、愛された人、誰かに感謝されたこと」だけを見つめる。
彼の行動は傍目にはちょっと危ない。
時には迷惑がられ、不審者と思われる。
しかし、彼を通して人生に光を見出す人々も現れる。
こんな自分のことも、この人だけは必ず悼んでくれるのだ・・・と。
この小説を読んでいて、昔、ある神父さまから聞いた言葉を思い出した。
「人は皆、愛されて生まれてきたのです・・・」
Sr.ぱうろ
- 読書
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開花
- 2009/06/13(土) 09:38:44
時計草が咲いた!
つぼみを発見してから今日まで、意外と長かった。
よほど身支度に時間がかかっていたのか・・・。
とにかくこの花は不思議な姿をしている。
中心には三本の釘状の花柱。
これを時計の三本の針に見立てるらしい。
英語ではパッションフラワー・・・受難の花。
その場合、てっぺんの三本の花柱はイエス様を打ち付けた釘に見立るとのこと。
すぐ下には十字型の部品がついていて、これは十字架。
周囲のフサフサとげとげした輪の部分が茨の冠で、蔓の先の巻きひげは鞭だとか。
・・・そう説明されれば、感心するばかり。
御受難に関するものが本当によく揃っている。
さっそく我が家の花好きな長老様はじめ、共同体のシスター達にお披露目した。
長老様の感激ぶりは期待以上。
「まああ・・・このようなもの・・・。
神様はよくお作りになったわねえ。もう涙が出ちゃうわ。」
泣かれるほど喜んで頂けるなら、時計草としても本望だろう。
残念ながらガラスの器に活けた花は、数時間後にしぼんでしまったが、
「咲いてくれて、ありがとう。」
と言いたい。
Sr.ぱうろ
祈ってくださいマリア様
- 2009/06/12(金) 09:13:06
まだ実家に居た頃、ペトロ神父様の一日黙想会でよく歌った歌。
「祈ってくださいマリア様」
マリア様の歌はたくさんあるけれど、私はこの歌が大好きだ。
この二週間、私の授業はマリア様だった。
マリア様はごく平凡な田舎の女性で、働き者のお母さん。
けれどもそのお子様(イエス様)が、神様の子で、特別の使命を持っていたために波乱の生涯を送る。
山あり谷あり、苦労の多い一生。
けれども、マリア様は文句ひとつおっしゃらない。
水が器に従うように、いつでも神様の御旨を
「おことばどおりになりますように・・・」と受け取って歩み続けた。
私たちと同じように泣いたり、笑ったりしながら。
そんなマリア様だから私たちはお願いする。
「私たちのために、今も死を迎える時も祈ってください」と。
マリア様が私たちに下さったプレゼントに
「不思議のメダイ」がある。
そのデザインはマリア様の指示によるもの。
ここにも
「無原罪の聖マリア、あなたにより頼む わたしたちのために祈って下さい」
という文字が刻まれている。
このメダイ、なんと偽物があるらしい。
ロザリオや十字架のアクセサリーが流行った頃、不思議のメダイ風ペンダントも出回ったらしく、
生徒の中にも「私、偽物持ってます!」という子が居た。
表はちゃんとマリア様の姿が彫ってあるけれど、裏には何も無いのだとか。
彼女いわく「いつか本物が欲しいです」と。
是非、本物を手にしてマリア様と仲良しになって欲しい。
Sr.ぱうろ
- 祈
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約束の虹
- 2009/06/07(日) 17:12:32
数日前の夕方、仕事から帰ってきたシスターが
「大きな虹が出てるわよ」と教えて下さった。
急いで外に出てみたところ、御覧のとおり。
西の空いっぱいに虹の橋がかかっていた。
虹と言えば思い出すのは「ノアの箱舟」
40日もの間大雨が続き、
舟の外にあるすべてが大洪水の中に消えてゆく。
何ヶ月も箱舟の中で水が引く日を待っていたノアと家族は、どんな思いで居たのだろう。
ついに水が引き、ノアと家族、舟に乗せられた生き物たちが地上に降り立った時、神様は彼らを祝福し、二度と地を滅ぼす大洪水は起こさない・・・という約束のしるしに、虹を置かれた。
「雲の中に虹が現れると、わたしはそれを見て、神と地上のすべての生き物、すべての肉なるものとの間に立てた永遠の契約に心を留める。」(創世記 9.16)
神様は人間だけではなく、地上のすべての生き物を大切に思われている。
虹はすべての命に対する神様の愛のしるしなのだ。
Sr.ぱうろ
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今年の聖霊降臨
- 2009/06/02(火) 09:31:21
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