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映画「おくりびと」
- 2009/03/12(木) 09:24:23
映画「おくりびと」を観に行った。
映画館に行くのは「マザー・テレサ」以来のこと。
さすがアカデミー賞受賞昨だけのことはあり、じーんと来た。
派手さは無いけれどしんみり心が温まる。
大切な人との別れは苦しい。
もっとああしてあげれば良かった。
こうもしてあげたかった・・・と悔やまれることが次々と湧き上がってくる。
お悔やみというけれど、まさに悔やまれることばかり。
そんな時、その遺体を丁寧に清め、美しく整えて貰ったら、どんなに救われることか。
「おくりびと」の主人公は納棺師(のうかんし)。
遺体を清め、着替えさせ、化粧をして、あの世への旅立ちを手伝うのが仕事。
納棺会社の社長が「宗教を問わず承ります。」と言うシーンがあったが、葬儀は宗教の原点らしい。
以前、宗教学の講義で習った宗教の始まりに
「ネアンテルダール人の死者の埋葬」というものがあった。
死は、皆がいつかは経験することだけれど、生きている人は全員が未経験者。
そして、経験者は決して帰って来ない。
だから死んだ後どうなるのかは誰も正確には分からない。
そういった人智を超えたものに対する恐れや敬意が宗教の始まりなのだそうだ。
その人がどこへ行ってどうなるのかは分からないけれど、
見送る者として精一杯のことをしてあげたい。
映画「おくりびと」には、そんな温かさが満ち溢れていた。
Sr.ぱうろ
- 天国
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